中央精機株式会社では、以前から、「独身者が増えている現状をなんとかできないか」という要望が労働組合からあり、公共性が高い行政からの情報ならば活用しやすいと思い、婚活協力団体への登録を決めました。
　男女比約２０対１の社員構成で、昼夜シフト勤務の労働環境では、結婚への思いがあっても出会いの機会になかなか恵まれないという難しい現実がありましたが、前後して従業員の健康と働き方を見直す「いきいきライフ推進室」が人事総務部に発足し、このチームが中心となって、婚活についても働きかけることになりました。約１年間、全社員向けに婚活イベント情報を定期的にメール配信していましたが、一部の社員からは不要という意見も上がり、担当の若松さんは「結婚はセンシティブな問題でもあり、どう展開するか迷いました」と苦悩もにじませています。
　現在は、食堂にイベント情報を掲載したり、案内カードを設置したりして「あいこんナビ」をPRしています。若松さんは「従業員が仕事への活力を発揮するためにも、生活の基盤である家庭を築き、余暇も充実した生活を送ってほしい」と願っています。
　平成３０年２月に行われた愛知県主催の「企業結婚応援フォーラム」にも参加し、企業としての婚活の必要性や実態を学びました。その中で、「男性中心の製造業は、婚活が難しい」と実感し、今後の活動について検討を始めています。